頭痛 ~現代医療鍼灸臨床研究会
こんにちは なべっち です。
今夜は第38回現代医療鍼灸臨床研究会での
テーマ 「
頭痛の病態から見た鍼灸治療の最前線 」 について
この研究会の特徴は、鍼灸治療を科学的に捉え、
エビデンス(証拠、根拠、証明、検証結果。たとえば医学においては、その治療法が選択されることの科学的根拠、臨床的な裏づけをいう)
に基づいた治療を行うための勉強会という事です。
なので、講師の先生方も大学病院内で鍼灸の研究や臨床をされている先生が多く、また教育講演では、鍼灸とは関係が無い各分野で最先端の研究をされているドクターが講義してくださいます。
今回は頭痛という事で、日本頭痛学会理事長 埼玉国際頭痛センター長 坂井文彦先生が講義してくださいました。
頭痛には国際頭痛分類なるものがあり、14種類に大別されます。
片頭痛、緊張性頭痛もそのうちの一種類で、二次性の頭痛(原因が頭痛そのもの以外)も14種類の中に入ります。
興味深かったのは、慢性頭痛のお話です。
慢性化しやすいものは、片頭痛・緊張性頭痛・群発頭痛であり、脳神経の中枢の感作が主役であること。
・脳内に痛み増幅系(過敏・混線・記憶)が根付いてしまう
・幻肢痛(ファントム・ペイン)が原因の一つ
・ペインマトリックス(末梢器官である身体(からだ)に病変がなくとも脳の活動の変化によって、しばしば痛みを生じさせること)
慢性片頭痛では 片頭痛 + 緊張型様頭痛 の様相を呈していること
鍼灸治療では鍼の刺激が、慢性頭痛の患者のみに慢性頭痛と同じ脳の領域に刺激を与えていること
など勉強になりました。
他にも、頭痛の鍼灸治療(鍼の作用機序・最新の知見)や顎関節症と頭痛などの講義を聴いてきました。
もちろん鍼治療の頭痛への治療効果や実績についての報告もありました。
東京ということで少し遠いですが、ためになる講義が多いので、毎回この研究会を楽しみにしています。
次回は 「 腰痛の病態と新たな治療戦略 」 で、研究会への参加人数が増えてきたとの事で会場が変わる様です。
東京大学 伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール
伊藤国際学術研究センター
新しい建屋(2012年5月)で、今回帰り際に外観をチラッと観てきました。
夕方でライトアップされていたこともあり、とても綺麗だったので、次回はまた違う楽しみが増えました
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